コスパの高いマイルの使い方は?
マイルの上手な使い方にはどんな方法があるでしょうか。
マイルが貯まったら無料航空券(特典航空券)に交換するのが基本ですが、単に航空券に交換するだけでなく、マイルを使った割引やアップグレードに活用するという手もあります。
特典航空券は予約が取りにくいこともあります。希望の日に旅行するなら、予約開始日を知っておくことは重要です。期限切れになりそうなら、電子クーポンに交換をするという方法もあります。
このページでは、マイルの上手な使い方をお教えしましょう。
コスパがいいのは「高い航空券」
航空券の価格は変動します。同じ区間でも、季節や曜日によってずいぶん価格は違います。したがって、特典航空券を利用するなら、「高い時期の人気便に乗る」のがもっともコストパフォーマンスがいいといえます。
一般的に、短距離路線よりも、長距離路線のほうがコスパが高いです。たとえば、格安チケットの相場は、東京~ソウルは往復3万円程度で見つかりますが、東京~ロンドンなら往復15万円程度くらいが標準的です。
JALの場合、ソウル往復は15,000マイルですが、ロンドン往復は55,000マイルですから、ソウルよりもロンドンのほうが得です。ソウルの4倍弱のマイルで5倍の価格のロンドンへ行けるのですから、マイルを使うならロンドン往復のほうがお得です。
ロンドンのビジネスクラスの往復なら50万円くらいしますが、特典航空券は85,000マイルにすぎませんから、さらにコスパは高くなります。短距離よりも長距離、エコノミーよりもビジネス、とコスパは上がります。
同じ区間でも、閑散期よりも繁忙期のほうが航空券が高いです。航空券価格は同じ区間でも時期により倍くらい価格が変わることもありますので、当然、繁忙期に乗った方がコスパは高くなります。
特典航空券の予約は取りにくい!
とはいうものの、コスパの高い航空券ほど予約が取りにくい、という現実もあります。
そもそも、JALもANAも、特典航空券の予約は取りにくいです。とくに長距離国際線の予約は取りにくいですし、夏休みや連休がらみの日程はさらに取りにくいです。
そうした繁忙期は特典航空券への割り当て席数が少ないうえに、利用希望者が殺到するからです。したがって、マイルを貯めても自分の好きな日程で使えるとは限らない、ということを頭に入れておきましょう。
国際線は予約開始日に狙う!
国際線の特典航空券はJALもANAも355日前から予約が開始されます。ほぼ1年前です。夏休みが終わったら来年の夏休みの特典航空券の予約をする、という感覚が賢いマイルの使い方です。
繁忙期の人気便は、355日前に予約で埋まることもあります。予約開始日に狙う、というのは特典航空券で理想の予約を取るための基本です。
とはいうものの、1年前の予定なんて簡単には決められません。そういう人は、人気便を避けるという方法もあります。同じ日程でも時間帯の悪い便はギリギリまで空いてたりしますし、曜日による混雑も違います。人気のそれほど高くない便なら1週間前でも特典航空券が取れたりすることはあります。
国内線は取りやすい
国際線に比べれば、JALもANAも国内線の特典航空券は取りやすいです。予約開始日は2ヶ月前なので、国際線の355日前に比べれば予定も立てやすいでしょう。
ただ、国内線も観光路線の週末は人気が高く、発売日に予約が埋まることもあります。一方、東京~札幌や東京~福岡といった便数の多いビジネス路線は、特典航空券も比較的取りやすくなっています。
キャンセル待ちには期待しない
特典航空券にもキャンセル待ちという制度があります。「キャンセル待ち」という名称ですが、実際は予約状況を見て、その便は空席が多そうと航空会社が判断したときに、特典航空券の枠を増やします。
したがって、見極めはかなりギリギリになることも多いです。「キャンセル」が出ないことも多いです。特典航空券のキャンセル待ちにはあまり期待しないほうがいいでしょう。
国際線は燃油サーチャージに注意
特典航空券は無料、と思っている方も多いですが、JALやANAは国際線の燃油サーチャージを別途請求されます。原油価格が上がると、欧米のような長距離路線では、特典航空券でも往復で5万円くらいの「燃油代」と税金などの諸経費が請求されることもあります。
海外航空会社のなかには、特典航空券で燃油代を請求しない会社もあります。いずれにしろ、国際線は「完全にタダではない」ので要注意。国内線の特典航空券では諸費用が請求されることはありません。
予約しやすさとコスパのバランスは、国内線地方路線
結論として、コスパが適度によく予約が取りやすいのは、国内線の地方路線ということになるでしょう。
羽田~石見や、羽田~稚内など、運賃が高止まりしているローカル路線はコスパが高いですし、予約を取るのもそれほど困難ではありません。
マイル割引も活用しよう
特典航空券には「乗りたい便の予約は取りにくい」というジレンマがあります。
予約が取りやすいのは、羽田~福岡や札幌といった国内線の幹線ですが、そういう路線はそもそも割引航空券が多いので、現金購入しても安く、特典航空券のコスパは低いです。
LCCなら1万円以下で行ける東京~福岡に、12,000マイルを投じてJALの特典旅行をする意味はあまりありません。
乗りたい便の予約が取れないときは、「マイル割引」も活用しましょう。JALの「おともdeマイル割」、ANAの「いっしょにマイル割」です。
これは、国内線どの路線でも会員は10,000マイルで利用でき、さらに同行者も往復3万円以下で同区間を旅行できる、というものです。会員本人の必要マイル数も少ないですし、同行者も手頃な運賃で同区間を利用できます。
しかも、マイル割引の枠は特典航空券枠とは別にあるので、予約がとりやすいという長所があります。人気便でもマイル割引なら取れることは少なくありません。
ディスカウントマイルも使おう
特典航空券は、使うタイミングによって必要マイル数が異なります。閑散期は少ないマイル数で特典航空券を利用できます。これを「ディスカウントマイル」といいます。
閑散期は航空券の価格も安いので、ディスカウントマイルは必ずしもお得とは限りません。ただ、ディスカウントマイルの時期は予約も取りやすく、使いやすいというメリットはあります。
期限切れマイルはクーポンに変える方法も
有効期限が切れそうなマイルがあれば、クーポンに変えましょう。JALは「JALクーポン」、ANAは「ANA SKY コイン」というクーポンがあります。いずれも、航空券やツアーの購入代金に使えます。
特典航空券に変えるよりはコスパは悪くなりますが、特典航空券でない普通の割引航空券を購入することは可能です。
WaonやEdyに変える
電子マネーに変える方法もあります。マイルをJALはWaonに、ANAはEdyに交換できます。おおむね1マイル=1円~1.2円程度でコスパは悪いですが、現金同様に使えるというメリットは大きいです。