マイルの「上級会員」とは?
JALやANAといった大手航空会社のマイレージサービスには、「上級会員」という制度があります。上級会員になると、快適な旅をするための特別サービスを受けられます。
上級会員制度は、JALは「サービスステイタス」、ANAは「プレミアムメンバー」と呼ばれています。上級会員には区分があり、区分ごとになる方法が異なります。 このページでは、航空会社の「上級会員」についてわかりやすくご案内しましょう。
上級会員の区分
航空会社は、頻繁に利用する利用者を優遇しています。優遇サービスをする対象が「上級会員」です。利用頻度などに応じて、上級会員には区分がいくつかあります。
JALのサービスステイタス区分
・ダイヤモンド
・プレミア
・サファイア
・クリスタル
ANAのプレミアムメンバー区分
・ダイヤモンド
・プラチナ
・ブロンズ
上級会員のメリット
上級会員は航空会社の「お得意様」と認められ、さまざまな特典が受けられます。メリットは数多くあります。
- 空港専用ラウンジ
- ラウンジとは、空港で飛行機の出発を待つ乗客が快適に過ごせる特別待合室のことです。上級会員は航空会社が運営するラウンジを利用できます。上級会員のラウンジは、一般のラウンジよりはるかに豪華です。
- 優先チェックイン
- 上級会員の区分によっては、優先チェックインカウンターがあります。カウンターで搭乗手続きや手荷物預けをする場合に、優先レーンを利用できます。空港によっては専用の保安検査場を利用でき、スムーズに手荷物検査を終えられます。
- 優先搭乗
- 上級会員は、座席のクラスに関わらず、一般利用者より優先して飛行機に搭乗できます。
- 優先アップグレード
- ビジネスクラスやプレミアムエコノミークラスに空席があるとき、優先してアップグレードをしてもらえる場合があります。上級区分になるほどアップグレードの確率があがります。
- 手荷物制限の緩和
- 飛行機に乗る際の預け手荷物は、通常20kgが限度ですが、上級会員はこの重量制限が緩和されます。
- マイルの積算率が上がる
- 上級会員になると、マイルの積算率がアップして、効率よくマイルを貯められるようになります。
- 特典航空券が取りやすくなる
- 上級会員になると、特典航空券が取りやすくなります。
会員区分によって、受けられる特典項目は異なります。おおざっぱにいって、JALならサファイア以上、ANAならプラチナ以上なら、主要特典を受けられます。
上級会員になるには
上級会員になる方法は、航空会社によって異なります。
JALの場合、搭乗回数30回で「クリスタル」、50回で「サファイヤ」、120回で「ダイヤモンド」といった回数で到達できますし、「FLY ON POINT」というポイントによっても上級会員への道が開かれています。
ANAの場合は、「プレミアムポイント」というポイントだけの判断になります。
いずれにしろ、短距離路線なら数十回、長距離国際線でも5~6回は乗らないと、最低区分の上級会員にも届きません。
上級会員を維持するには
上級会員は、1年ごとに更新です。1年間の搭乗回数やポイントで翌年の会員区分が決定されます。すなわち、上級会員区分を維持するにはひたすら乗り続けなければなりません。
ただし、抜け道があります。それは上級会員になったら入会できる特別会員になることです。
たとえば、JALには、「JGC」(JAL GLOBAL CLUB)という会員制度があります。これは、JALの上級会員のみに加入資格があります。加入するためには、JALのステータスが「JMBサファイア」になることと、「指定のクレジットカードを持つこと」の2つの条件が必要です。
そして、「サファイア」に到達して、「JGCクレジットカード」を持てば、永久に上級会員資格を確保できるのです。
ANAも似たような制度になっています。ANAには「SFC」(ANA Super Flyers Card)というクレジットカードがあり、これを持っていれば上級会員の資格を維持し続けることができます。SFCを持つには、ステータスがプラチナ会員以上が必要です。
つまり、一度プラチナ会員になり、SFCを発行してもらえば、永久に上級会員資格を確保できるのです。
こうした上級会員資格を確保するために、用もないのに飛行機に乗ることを「修行」と言うこともあります。
年会費などは必要なの?
上級会員であることに年会費は要りません。ただ、所定のクレジットカードを持てば、その年会費はかかります。