JALの「クラスJ」とは?
JAL国内線の「クラスJ」は、JALが設置している国内線のプレミアム・エコノミークラスの座席です。JALには国内線の最高級クラスとして「ファーストクラス」がありますので、クラスJはファーストクラスとエコノミークラス(普通席)との間に位置する、ちょっとだけ贅沢なシートといえます。
JALのクラスJは、国内線の運賃にプラス1,000円で利用できます。JAL国内線の多くの路線に設定されています。 ここでは、JALのクラスJについて、詳しくご案内します。
JALクラスJのシート
JALのクラスJのシートは、人間工学に基づくオリジナルリクライニング方式を採用しています。腰部、背部へ無理なく体重の分布を図り腰椎の負担を軽減し、「座り心地」を改善しています。また、リクライニング方式を工夫することにより前後の座席空間に余裕を持たせています。
クラスJのシート配置は機材により異なりますが、大型機で70~80席程度が設置されています。ボーイング777の場合、普通席が3-4-3配置なのに対しクラスJは2-4-2の配置。2列分も少なくなっています。
シートピッチ(座席の前後間隔)は普通席より18cmも広い平均97cm。シート幅は平均47cmです。レッグレストも装備しています。リクライニング角度は公表されていませんが、それほど深く倒れません。120度程度のようです。
横幅が広いので、普通席と違い、隣席の人と肘掛け争いをすることもなく、ゆったりと座ることができます。普通席に比べると雲泥の差の乗り心地です。
ただ、ファーストクラスと比べるとシートはあまり傾きませんし、それほど広くもなく、快適性ではだいぶ劣ります。クラスJは追加料金が1000円、ファーストクラスは8,000円ですから、値段分の差はあるといえるでしょう。
JALクラスJの食事・飲み物
クラスJでは機内食はありません。この点はファーストクラスと大きく異なります。
飲み物も普通席とあまりかわりなく、ソフトドリンク主体です。クラスJのみの「特別メニュー」としては、野菜ジュースや日本茶など、普通席とは少し異なるものが用意されています。
普通席との違いは、水平飛行に移った後のサービス開始が早く、おかわりがしやすい、という雰囲気でしょうか。機内サービス全体に、たいしたプレミアム感はありません。
JALクラスJの空港サービス
クラスJではファーストクラスと違って、特別な空港サービスはありません。普通席と全く同じです。
普通席と同じチェックインカウンターで搭乗手続をし、同じ保安検査場を利用します。空港ラウンジも用意されていません。受託手荷物の制限も同じで、到着後に最優先で荷物が出てくることも保証されていません。
ただ、なんとなく、普通席よりは早めに荷物が出てきやすい気はします。なんとなくですが。
JALクラスJの割引運賃
JALの「クラスJ」は、普通席の各種割引運賃の価格に1、000円を足せば利用できます。往復割引、小児普通運賃、シャトル往復割引、JALビジネスきっぷ、身体障がい者割引、特便割引、株主割引などの割引運賃で利用できます。ファーストクラスの8,000円に比べるとはるかにお手頃です。
JALクラスJの利用価値
JALのクラスJは、どの路線でもプラス1,000円という一律料金です。手頃な価格ですので、「ちょっとリッチに旅をしたい」というときには使いやすいシートです。
そのため人気は高く、普通席より先にクラスJが満席になる、ということも珍しくありません。とくに、沖縄など長距離路線では高い人気を誇ります。
実際に乗ってみると、感覚としては新幹線のグリーン車レベルでしょうか。普通席より少しシートが広いだけなのですが、とても快適です。
機内食や手荷物のサービス、空港サービスなどは付いていませんが、そういうものは必要なく、たんに「普通席よりゆったりしたシートがいい」という人にはきわめて利用価値が高く、かつコストパフォーマンスにも優れたクラスです。
ツアーなどの格安運賃でも、当日空港で空席があればクラスJに変更することは可能です。誰にでも使いやすく開かれたクラスJは、とても利用価値の高いプレミアム席といえるでしょう。