国内線割引運賃の種類
飛行機の割引運賃にはたくさんの種類があります。割引運賃のチケットを「格安チケット」や「格安航空券」と呼ぶこともあります。割引運賃は、JALやANA、スカイマーク、エアドゥ、ソラシドエアなど大手・中堅航空会社の全航空会社で導入されています。
割引運賃は基本的に予約変更不可で、払戻手数料も高額に設定されているなど、知っておかなければならない注意点もあります。
このページでは、国内線の飛行機の割引運賃の種類としくみについて、わかりやすくご案内していきましょう。
割引率は片道運賃がベース
飛行機で基本となる運賃は、片道運賃。いわゆる「普通運賃」です。割引運賃の「○%割引」という表示は、この価格がベースになります。片道運賃は時期によって価格が変わり、お盆や正月などは高めになります。
普通運賃(片道運賃)については、こちらをご覧下さい。
→「飛行機の普通運賃とは」
往復割引
割引運賃としてもっとも基本的なのが、往復割引。同じ区間を往復する場合の運賃で、正式には「往復運賃」と呼びます。片道運賃に比べて10%程度の割引率に設定されていることが多いです。
予約変更可能で、座席制限なく使える割引運賃ですので、混雑期には威力を発揮します。割引率は低いですが、他の割引運賃が使えないときには選択肢に入るでしょう。
往復割引についてもっと詳しく
→「往復割引とは」
小児運賃
満3歳以上12歳未満の利用者に適用され、片道運賃の半額です。小児運賃の往復割引は設定されていません。予約変更可能。
なお、満3歳未満で、保護者の膝上に乗せて旅行する場合は無料です。大人向け割引運賃より小児運賃のほうが高い場合もありますので、購入時には気を付けましょう。
小児運賃についてもっと詳しく
→「飛行機の子供料金」
株主優待割引
航空会社の株主優待券を所持している人が利用できる運賃です。50%の割引率が一般的です。株主優待券を持っていれば、株主でなくても利用できます。株主優待券は金券ショップなどで手に入ります。予約変更可能。
混雑期でも座席制限なく利用できる会社もありますので、他の割引が使えないときにも威力を発揮します。予約変更可能なので、日程が流動的な場合にもおすすめです。
株主優待割引についてもっと詳しく
→「株主優待割引とは」
事前購入割引運賃
1日前、3日前、7日前など、特定の日にちまでに予約することで割引になる運賃です。「特便割引」(JAL)、「旅割」(ANA)、「SKYバーゲン」(SKY)などと呼びます。名称は異なりますが、ほぼ全ての航空会社で設定しています。割引運賃の主役が、この「事前購入割引運賃」といえます。
航空会社によりますが、最大80日前までの割引運賃があり、割引率は最大で80%程度です。割引率は路線や購入タイミングによって大きく異なります。予約変更は不可、キャンセル時の払戻手数料は出発前で支払額の最大60%程度と高額です。きっぷの種類ごとに細かく条件設定されていますので、購入前に確認してください。
事前購入割引についてもっと詳しく
→「事前購入割引とは」
マイル割引運賃
マイレージクラブ会員を含む2~4名のグループが同一便で往復する場合に適用される割引運賃。「おともdeマイル割」(JAL)、「いっしょにマイル割」(ANA)と呼びます。マイレージクラブ会員に一定のマイルが必要です。予約変更不可。マイルが余っているときには使いやすくお得な運賃です。
ビジネスきっぷ
JALカードやANAカードといった航空会社のクレジットカードで決済する人向けの2枚セット割引運賃です。路線により割引率は異なりますが、10~20%程度の割引率が一般的です。予約変更可能。割引率は高くないので、他の割引運賃が使えないときの選択肢になりそうです。
シャトル往復運賃
東京~大阪線を7日以内に単純往復する際の割引運賃。約35%割引です。予約変更可能。ビジネス客向け。
乗継割引
特定区間を乗り継ぐ場合の割引運賃。設定区間は限定されていて、羽田、新千歳、那覇の乗り継ぎに設定されています。予約変更可能。
スカイメイト割引
満12歳以上22歳未満に適用される運賃です。事前にマイレージ会員などに登録していることを条件にしている航空会社もあります。
当日空席がある場合に利用できます。予約不可。他の割引運賃よりも価格は安いことが多いので、対象者にはおすすめです。
スカイメイトについてもっと詳しく
→「スカイメイトとは」
ヤング割、学割
特定の年齢以下や学生に適用される運賃です。スターフライヤー「スター学割」、ソラシドエア「予約ができるヤング割」などがあります。
シニア割引、シルバー割引
一定年齢以上のシニアに適用される運賃です。満65歳以上が一般的ですが、航空会社によっては55歳や60歳からの割引運賃も設定しています。航空会社によって名称は異なります。事前にマイレージ会員などに登録していることが条件にしている会社もあります。
JALやANAでは、当日空席がある場合に利用でき、予約不可です。他の割引運賃よりも価格は安いことが多いので、対象者にはおすすめです。
シニア割引についてもっと詳しく
→「シニア割引とは」
離島割引
長崎県、鹿児島県、沖縄県などの離島路線に設定。離島住民向けの割引カードを所持する離島居住者に適用される割引運賃です。当該離島居住者以外は利用できません。
地域住民割引
特定の地域に住んでいる人の割引運賃です。エアドゥの「道民割引」、スターフライヤーの「スターQ割」が該当します。事前登録が必要で、当該地域の居住者・関係者以外は利用できません。
身体障がい者割引
該当する利用者に適用されます。約36%割引です。予約変更可能。
介護割引
要介護・要支援被認定者を介護する人が利用できる運賃です。航空会社によって名称は異なります。事前に登録が必要です。予約変更可能。