飛行機の「回数券」の買い方、使い方
飛行機の回数券は、一部の例外を除き、現在発売されていません。「回数券」という名前のチケットを期間限定で一般販売しているLCCなどの航空会社もありますが、JALやANAといった大手航空会社では、回数券の販売を行っていません。
かつては4枚綴りの回数券などがありましたが、2008年度にJAL、ANAともに廃止し、回数券という名のチケットは姿を消しました。その後、格安航空会社LCCのバニラエアが、「バニラエア往復回数券」という商品を出して復活しましたが、期間限定です。
ただし、回数券に類似する商品は航空各社から販売されています。ここでは飛行機の回数券と、その類似商品について、わかりやすくご案内しましょう。
飛行機の回数券は2008年に全廃
国内線では、かつてJALやANAなど国内主要航空会社で6枚綴りの回数券を販売していて、後に4枚綴りに変更されました。ところが、2008年上期運賃から、JAL、ANAが揃って回数券を廃止しました。航空券の電子化に回数券が対応できなかったことが大きな理由です。
かわって登場したのが、「ビジネスきっぷ」というもの。JAL、ANAの両社から販売されています。JALカードまたはANAカード会員限定ですが、記名式、2券片、90日間有効、自社便への変更可というシステムです。
「ビジネスきっぷ」は、普通運賃とほぼ同じ柔軟性のあるチケットで、昔の回数券に近い利便性があります。ただし、割引率はそれほど高くなく、「特便割引」や「バリュー」といった割引運賃と比べると価格面では見劣りします。
スカイマークやエアドゥ、スターフライヤーなども回数券を販売していましたが、やはり2008年頃に姿を消しています。これらの会社では代替となる商品は登場していません。
ビジネスきっぷの買い方、使い方
「ビジネスきっぷ」は、JALカードまたはANAカード会員限定の2枚綴りのチケットです。往復航空券と違い、同一方向に2回利用することもできます。
買い方は、航空会社のホームページの検索画面から、「ビジネスきっぷ」の運賃種目を選んで予約、決済します。決済はカードで行います。購入するとEチケットが送られてきます。発効日の翌日から起算して90日間有効です。予約の変更などはすべて航空会社のウェブサイトや電話予約センターで行うことができます。
使い方は普通のEチケットと一緒で、簡単です。
法人向け回数券も廃止
JALもANAも個人客向けの回数券の廃止後、法人向けに回数券に類似したチケットを販売してきました。しかし、いずれも2018年に廃止されています。
- eビジネス6
- JALが法人向けに販売していたのが「eビジネス6」。6枚綴りの邦人専用回数券で、利用するにはJALオンラインとの契約が必要。利用するにはJALとの契約が必要で、法人のみが対象。2018年3月31日で取扱い終了。
- 出張@割、ビジネスリピート
- ANAが法人向けに設定していた回数券に類似したチケット。「出張@割」が2枚綴り、「ビジネスリピート」が6枚綴りの回数券でした。法人専用のチケットで、利用するにはANA@deskとの契約が必要でした。2018年3月31日で取扱い終了。
バニラエア往復回数券
格安航空会社LCCのバニラエアでは、期間限定で「バニラエア往復回数券」という商品を2015年に販売開始しました。2008年に航空各社で回数券が消滅して以来、7年ぶりの復活となりました。
バニラエアの回数券は期間限定商品で、いわゆるセールの商品です。設定区間や価格、枚数はそのときによって異なります。3~4回分がセットになっていて、購入すると発行されるクーポンコードを予約時に入力することで利用できるしくみです。
国際線の回数券は、20kgまでの荷物預けと座席指定が運賃に含まれます。国内線は座席料金のみで、荷物預けや座席指定は別途料金です。バニラエアは2019年9月に運航終了しました。バニラエアは