飛行機の出発時刻と到着時刻はどのタイミング?
飛行機の出発時刻と到着時刻とはどのタイミングを指すのでしょうか。飛行機をよく利用している人でも、意外と知られていないのが、この「出発時刻」と「到着時刻」です。
電車のように、「ドアが閉まる瞬間だろう? 出発までまだ時間があるから」なんて思っていると、空港内で呼び出しを受けてしまうことも。
このページでは飛行機の出発時刻と到着時刻について、わかりやすくご案内しましょう。
飛行機の出発時刻は「動き出す時間」
最初に結論を書いてしまうと、飛行機の出発時刻とは、飛行機が動き出す時間です。たとえば、午前10時発の場合は、午前10時ちょうどに飛行機がボーディングブリッジを離れて、動き出します。
したがって、その少し前にはドアを閉めなければなりませんし、さらにその少し前には搭乗口(ゲート)を閉めなければなりません。ですから、定刻に出発するには、5分前くらいには搭乗口(ゲート)を閉めなければなりません。
こうした定義は、JALやANA、スカイマークといった航空会社でも、ピーチやジェットスターといったLCCでも同じです。
バスで乗るときは、搭乗口締切が早い
飛行機にバスで乗るときは、出発時刻の10分前には乗客全員が最後のバスに乗って、5分前には飛行機の前に着いていなければなりません。したがって、出発時刻の10分前には搭乗口(ゲート)は締切にする必要があります。バス搭乗の場合は、搭乗口締切が早いことを認識しておきましょう。「出発時刻までにゲートにいればいい」と考えている方もいるようですが、間違いです。
搭乗手続は20分前に締め切り
遅くとも出発時刻の10分前には搭乗口にいるためには、15分前には保安検査場を通過している必要があります。そのためには、国内線の場合で20分前には搭乗手続(チェックイン)が終わらなければなりません。そうした逆算で、国内線搭乗手続の締切時刻が20分前(会社によっては30分前)などと決められています。
国際線の場合は、出入国検査に時間がかかりますし、保安検査も厳重なので、搭乗手続の締切時刻が60分前に設定されていることが多いです。
到着時刻は「飛行機が停止した時間」
飛行機の到着時刻は「飛行機が完全に停止した時間」です。到着してからドアが開いて降機できるまでには、少し時間がかかります。
ボーディングブリッジに接続している場合は、ドアが開けばゲートまで歩いてすぐですから、定刻に飛行機が着いたら、数分後にはゲートを抜けられますし、5分後には到着ロビーに出ていることも可能です。
ただ、羽田空港のような巨大空港の場合は、ゲートから到着ロビーまで10分くらいかかることもありますし、飛行機の後部に乗っていたら、飛行機から出るだけで5分程度かかります。
沖止めになった場合は、バスでゲートまで送ってもらいますから、到着してからゲートを抜けるのに10分以上かかることもあります。
厳密には「ブロックアウト」、「ブロックイン」
飛行機は停止中に車輪に輪留めをかけています。これを外すことを「ブロックアウト」といいます。また、これを付けることを「ブロックイン」といいます。
飛行機の出発・到着時刻を厳密にいうと、この「ブロックアウトタイム」「ブロックインタイム」のことを指します。飛行機が動き出した瞬間とブロックアウトタイムには若干の時差がありますので、出発時刻と飛行機が動き出す瞬間にも多少の時差があります。
「出発時刻」と「離陸時刻」は大きく異なる
飛行機の出発する時刻と、滑走路を離陸する時刻も異なります。とくに、羽田空港のような大型空港では、飛行機が動き出してから離陸するまで10分程度かかるのは普通で、混雑時には30分くらいかかることもあります。
離陸まで時間がかかると「すごい遅れるなあ」と思うこともありますが、いざ飛んでみるとほとんど定刻に到着したりすることもあります。これは、出発から離陸まで時間がかかることが運航ダイヤで考慮されているからです。「出発時刻」と「離陸時刻」は大きく異なることがあるのです。
機内アナウンスで「着陸は●時頃」と聞いた場合も、着陸時刻と到着時刻(停止時刻)が異なる場合もあります。これも、滑走路に着陸する時刻と到着時刻が異なるからです。
「定時」とは15分以内
飛行機の出発・到着時刻は、鉄道などに比べるとおおまかなタイミングで、「目安」程度といえます。ちなみに、航空業界では15分以内の遅延は「定時」の範囲にあるとみなされて、遅延にはなりません。鉄道は1分でも遅れたら「遅延」ですから、その違いは大きいです。
利用する際には、こうした「定時」「定刻」の定義も考慮しておきましょう。