飛行機の予約画面で満席の表示がされていても、乗る方法があります。それがキャンセル待ちです。キャンセル待ち(空席待ち)を上手に使うと、満席のはずの飛行機の座席をゲットできます。
飛行機のキャンセル待ちは複雑
飛行機のキャンセル待ちのしくみは少し複雑です。慣れていないと、どうすればキャンセルにありつけるのかわからないものです。長い時間待たされたあげくに乗れなかった、なんてことにもなりかねません。
このページでは、飛行機のキャンセル待ちの方法と、どうやったら乗れるかをわかりやすく解説していきます。「出発前日まで」と「出発当日」の2通りについて、分けてご案内します。
出発前日までのキャンセル待ち
インターネットの空席検索をしたら、乗りたい便は「満席」の表示。こんなとき、JALやANAの場合は、「キャンセル待ち」「空席待ち」での申込みができます。検索結果で満席の場合、「キャンセル待ち」「空席待ち」をクリックすると申し込めます。

画像:JALウェブサイトより
JAL、ANAとも、申し込んでおくと、空席が出たらメールで連絡をくれます。
キャンセル待ちは、電話での申込みもできます。その場合は電話で連絡がもらえます。
こうしたキャンセル待ちは、出発前日や2日前(または24時間前)まで受け付けてくれます。ただし、あまりにキャンセル待ちの数が多いと、キャンセル待ち自体を受け付けてくれなくなることもあります。
インターネットでキャンセル待ちができるのは、JAL、ANAとAIR DOです。
キャンセルは本当に出るの?
お盆や正月、ゴールデンウィークなどは、1ヶ月以上前に満席になってしまう便があります。こうした便のキャンセル待ちをしたとして、どの程度の確率で空席をゲットできるのでしょうか。こんな超混雑の飛行機、席取るなんて無理!と思ってしまいそうです。
ところが、結構、成功するものです。はっきりしたデータはありませんが、旅行者の話を総合すると、3~4週間前にキャンセル待ちをすれば、かなり高い確率で座席を確保できます。
それには理由があって、たとえば1ヶ月前に航空会社の販売座席が満席であっても、旅行会社の販売用に、別の座席がとってあるからです。旅行会社用の席が売れ残れば、航空会社の販売座席に繰り込まれるので、その時点で空席が発生します。
つまり、1ヶ月前の満席というのは、「その時点での販売枠での満席」にすぎないのです。その後、新たな販売枠が増えれば、キャンセル待ちの客に販売されます。
とはいえ、こうした旅行会社枠からの繰り込みは出発10日前までにはほぼ全て終わります。したがって1週間を切った段階では、キャンセル待ちをしても確保できる可能性は高くありません。
また、キャンセル待ちでは、マイレージ会員のうち、グレードの高い会員に優先して席が渡されます。そのため、マイレージの平会員や、マイレージ会員以外の場合は、出発間際のキャンセル待ちで席を確保できる可能性は高くありません。
当日、空港で空席待ちをする場合
事前にキャンセル待ちをしても席が取れなかった場合は、当日空港で空席待ちをすることもできます。統計的に1%前後の客は予約を取っていても当該便に乗らないというデータがあり、予約が満席でも、当日に空席が出ることは多いです。
JAL、ANA、エアドゥ、ソラシドエアは、空港での空席待ちも、オンラインで申し込みます。JALは出発3時間前から、ANAは出発当日午前0時からです。
空席待ちを申し込む場合、いったん航空券の運賃を支払います。最終的に乗れなかった場合は、無手数料で払い戻されます。
申し込み後、保安検査場を抜け、搭乗口に行きます。20分前までに搭乗口にいないと、空席待ちが出ても、搭乗できないことがあります。
空席があった場合、メールのほか、空港のデジタルサイネージに表示されます。
呼び出しの順番は、マイレージクラブのステイタスの高い順番からです。一般会員などの優先順位は下になります。スカイメイトやシニア割引などは、そのさらに後になります。
スカイマークの空席待ち
スカイマークは、出発前日までのキャンセル待ちという仕組みはありません。キャンセルが出たら、ネット予約の空席に反映されますので、それを早い者順で購入します。ですから、こまめにウェブサイトをチェックしておくといいでしょう。
スカイマークの場合は、当日の空席待ちの仕組みも簡単です。当日、空港カウンターに行き、「空席待ちカード」をもらって待っているだけです。出発時刻20分前を切って空席があれば搭乗可能で、このときにチケット代を支払います。
LCCの空席待ち
ピーチやジェットスターといったLCCでは、空席待ちという仕組みはありません。その時点で空席があればチケットを買えますし、なければ買えません。
LCCのチケットは、原則として取消できず、変更にも制限があるので、そもそもキャンセルが出にくいのです。
出発直前に、来なかった客がいても、キャンセル待ちの客を乗せることもしません。