飛行機は快適な乗り物ですが、シートは狭いし、リクライニングも深く倒せないなど、窮屈な点もあります。また客室内は乾燥していますし、気温変化も起こりやすく、寒かったり暑かったりすることも。こんな機内環境で心地よく過ごすには、どうしたらいいのでしょうか。
ここでは、飛行機の機内で快適に過ごすための、ちょっとしたコツや工夫をお教えしましょう。
快適にすごすための基礎知識
飛行機の機内には、以下のような特徴があります。
- 飛行中に客室内の気温は変化する。だいたい22~26度くらいが標準。
- 機内は乾燥している。湿度は20%以下、限りなくゼロに近いことも。
- 気圧は約0.8気圧程度。標高約2,000mの山と同じような環境。
- 飛行機の離陸・着陸時の15~30分間に気圧の変化が起こる。
- そのため、体調が悪いと耳が詰まったりする(航空性中耳炎)。
- エコノミークラスの座席は狭くて窮屈。
- 飛行中の照明は明るい。ただし、国際線や夜間フライトでは減灯することもある。
これらのことを頭に入れて、快適に旅するための準備を考えましょう。
新しい機材を選ぶ
まず、機内を快適に過ごすために重要なことは、新しい機材の飛行機を選ぶことです。具体的にはエアバスA350、ボーイング787、ボーイング737MAXなどです。
こうした新しい機材はカーボン素材を使用しています。この素材は腐食しづらいので、機内の湿度を高めることができます。したがって、新しい機材は、金属製の機材に比べ、湿度が高く、快適です。
また、機内の気圧も高めに設定されています。金属製の飛行機は標高2400m程度ですが、カーボン素材の飛行機は1800m程度なっています。これは大きな違いです。
航空会社のアメニティグッズを参考に
機内快適グッズで参考にしたいのが、航空会社が配るアメニティグッズ。一般席(エコノミークラス)では、アメニティグッズが配られることはありませんが、上級席では航空会社や路線によって配られます。
たとえば、JALでは、歯磨きセット、モイスチャーマスク、耳栓、アイマスクが配られています。マスクと耳栓、アイマスクは、快適に機内で過ごすには必須のアイテムと言えるでしょう。
マスクが大事なアイテム
飛行機に乗るときに、まずは持っていきたいのがマスクです。機内は乾燥していますので、喉が乾きやすいのですが、マスクがあればラクになります。
新型コロナウイルス感染症の拡大後は、感染予防のために機内でマスクをする人が増えました。短いフライトでも、マスクはもっとも重要な機内アイテムといえます。
マスクを選ぶときは、顔を覆う面積が広いものにしましょう。顔を覆う面積が広ければ、肌の乾きも抑えられます。
アイマスクは機内の明るさ対策に
飛行機の機内照明は原則として明るいです。国際線の長距離フライトでは暗くなる時間もありますが、数時間の短距離フライトや国内線では、機内は明るいまま。寝ようと思っても明るくて寝にくい、ということもあります。
また、機内が暗くなっても隣の人がライトを付けて寝にくい、ということもあります。そんなときにアイマスクは便利です。
さらに、アイマスクとマスクを両方着けると、顔の肌乾燥からそれなりに身を守れます。
耳栓も便利
機内では、ちょっと声の大きい人もいたりします。耳栓があると快適です。ただし、耳栓で気圧の変化への対策にはなりません。
飴玉は気圧の変化の対策に
機内の気圧変化への対策として、飴玉を持っておくと、つばが飲み込みやすくなります。耳が痛くなったときに舐めてみましょう。
上着を手元に置いておく
寒さ対策としては、上着を準備しておきましょう。
かつては、機内で毛布を貸してくれたのですが、最近の国内線では用意されていません。
スリッパ、サンダルもあると便利
長いフライトでは、スリッパやサンダルがあると便利です。足のむくみが抑えられます。機内を出てからも、宿泊先のホテルなどでも役立ちます。
通路側に座る
長距離路線に乗る場合は、窓の景色より動きやすさが大事です。トイレに立つなど、身体を動かしやくするために、通路側に座るといいでしょう。
音楽を聴く
機内で退屈した場合は、映画を見たりすることもできますし、テレビゲームやタブレットもいいですが、酔う原因にもなります。酔いやすい方は、音楽を聴いているほうがリラックスできるでしょう。