飛行機の「回数券」

飛行機の回数券は、一部の例外を除き、現在発売されていません。「回数券」という名前のチケットを期間限定で一般販売している航空会社もありますが、通年で回数券を販売している会社はありません。

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飛行機の回数券は2008年に全廃

国内線では、かつてJALやANAなど国内主要航空会社で6枚綴りの回数券を販売していて、後に4枚綴りに変更しました。しかし、2008年上期運賃から、JAL、ANAが揃って回数券を廃止しています。航空券の電子化に回数券が対応できなかったことが大きな理由です。

かわって登場したのが、「ビジネスきっぷ」というもの。JAL、ANAの両社から販売されています。JALカードまたはANAカード会員限定ですが、記名式、2券片、90日間有効、自社便への変更可というシステムです。

「ビジネスきっぷ」は、普通運賃とほぼ同じ柔軟性のあるチケットで、昔の回数券に近い利便性を維持しました。しかし、JALは2023年4月に廃止し、ANAも2026年5月に廃止されます。

JALはビジネスきっぷの代替として、「JALカード割引」を設定。ANAは「ANAカード優待割引」を設定しました。これも柔軟性のあるチケットで、片道のみで利用できます。

JALとANA

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カード割引に行き着く

要するに、かつて6枚綴りだった回数券は、4枚綴りとなった後に廃止され、「ビジネスきっぷ」という2回分のチケットに変更になり、最後は片道分の「カード割引」に行き着いた、ということです。

片道分の割引とはいえ、同一区間なら便の変更は可能で、取消手数料も定額です。かつての回数券と同様の利便性を、カード会員に片道のみで提供している、と考えればいいでしょう。

そのほか、JALもANAも個人客向けの回数券の廃止後、法人向けに回数券に類似したチケットを販売してきました。これらも、2018年に廃止されています。

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