飛行機のチケット(航空券)のしくみは簡単です。予約した区間の予約した便にのみ搭乗できる、というのが原則です。シンプルに飛行機に乗るだけなら、チケットの細かいしくみについて考えることはないでしょう。
しかし、たとえば予約を変更しようと思ったり、払い戻したりしようとすると、しくみについて知らないと不利になることもあります。特に、格安チケットはルールについてよく知っておく必要があります。
ここでは、飛行機のチケットのしくみをわかりやすくご案内します。
予約してから発行される
航空券はA地点からB地点までを移動するためのチケットです。国内線の場合、航空券は予約が入っている場合に発行されるのが一般的です。航空券には搭乗予定便の予約が記されていて、当該搭乗予定便に限り有効です。
予約がされていないチケットも存在します。区間が指定されていて、便の指定がないものです。これを「オープンチケット」といいます。ただし、最近は発売されることが少なくなりました。
航空券の予約開始日は?
ANAやJALなど主要航空会社の国内線の航空券予約の開始日時は、おおむね1年前です。国内線では、JALが360日前、ANAが355日前です。
また、スカイマークやエアドゥといった中堅航空会社は、年に2回、一斉発売する会社が多いです。格安航空会社LCCでも同様ですが、もう少し前に前に予約を受け付ける場合もあります。
価格は時期により変わる
飛行機のチケットは「空席連動制」を採用している会社がほとんどです。そのため、価格は時期や便により大きく変わります。
一般的には、早く買うと安い傾向があります。ただ、売れ行きが悪ければ値下げされることもありますので、「早く買えば買うほど安い」とは言い切れません。
同じ飛行機の同じ普通席でも、価格はさまざまです。割引運賃の安い座席は、販売数が限られています。したがって、高い運賃では予約可能な座席があっても、安い運賃では購入できない、ということもあります。
価格による違い
同じ座席クラスでも、購入価格によって、扱いが異なることもあります。
たとえば、高い運賃なら座席指定ができるのに、安い運賃ではできない場合があります。とくに、パッケージツアーで飛行機に乗る場合は、かなり安い運賃で乗っていますので、座席指定ができないことも多いです。
とはいえ、同じ座席クラスならば、シートの作りや機内サービスは値段にかかわらず同じです。いくらで乗ろうが、乗ってしまえば同じです。
航空券の購入期限は
航空券は予約した後、一定期日までに購入しなければなりません。航空会社にもよりますが、だいたい予約から起算して24~48時間以内程度が期限です。期日までに購入しない場合、予約は取り消されます。
航空券の有効期間は?
予約済みの航空券は予約している便にのみ有効です。
ただし、「予約変更可能」のチケットの場合、予約便の出発時刻前までに変更の手続きをすれば、予約後の便に乗ることもできます。
この場合も、最初に予約日(支払日)から90日以内の便に限られるのが一般的です。
払戻期間は?
予約済みの飛行機が出発してしまっても、チケットの種類によっては、一部金額または手数料を除いた全額の払い戻しが受けられることもあります。
乗り遅れて払い戻す場合、多くの場合、出発後10日以内が払戻期間です。
他の航空会社にも乗れる?
普通運賃(片道運賃)のチケットは、他社便に変更できるという制度があります。これをエンドースメントといいます。
ただし、現在は「普通運賃」という呼称の運賃がほとんどなくなってしまったため、エンドースの制度もほとんど活用されることはなくなりました。